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かなやま幼稚園ブログ

園のようす

お茶会

こんにちは!
今回は年長さんお茶会の様子をお伝えします📸
さて、本日は園長先生のご自宅でお茶会です

園長先生にお茶のおはなしや床の間や茶道具のお話をいただきます

本日のお茶菓子はこちら
そら豆で作った落雁、”小鳩豆楽”をいただきます



今回はお茶を裏点てしていただいて

おいしくいただきました🍵



道とは
茶道とは、日本の伝統文化のひとつです。
お茶を点てていただくという行為の中に、礼儀作法やおもてなしの心があります。
茶室に一歩入ると、日常とは違う特別な時間が流れます。
茶道は、決して堅苦しいものではありません。
お茶を一服いただきながら季節を感じ、相手を思いやる心を育てる時間でもあります。

敬清寂の精神
茶道の世界では、「和敬清寂(わけいせいじゃく)」という言葉が大切にされています。
和やかで互いを敬い、心清らかに静かに茶を楽しむという意味があります。

道を学ぶことで身につく礼儀と作法
茶道には、礼儀作法の基本が凝縮されています。
お辞儀の仕方や物の扱い方、感謝の気持ちを表す所作などが自然と身につきます。
また、相手を思いやる気持ちや、静かに物事に向き合う姿勢を育むことができます。
これらの作法は、日常生活でも役立ち、丁寧な振る舞いや礼儀正しい態度へとつながります。

どものお稽古事としての茶道
茶道は、子どものお稽古事としてもおすすめです。
正座やお辞儀の作法を学ぶことで、自然と姿勢が良くなり、落ち着いて行動する習慣が身につきます。
また、道具を大切に扱うことで物を丁寧に使う心や、人と接するときの礼儀も養われます。
お茶を点てることは楽しく、集中力や忍耐力も育まれるため、成長過程において貴重な学びとなります。

子で楽しむ茶道
お子さんと一緒に、お茶を点ててみるのも素敵な経験になります。
茶筅(ちゃせん)を使ってシャカシャカと泡立てるのは楽しく、自然と姿勢や所作も美しくなります。
お茶の苦味と、お菓子の甘さのバランスを楽しむこともまた、茶道の魅力です。


ここから先は興味のある方向け

道から生まれた日常の言葉
茶道から生まれ、今でも日常で使われる言葉もあります。
例えば、「一期一会(いちごいちえ)」は、千利休の教えに由来し、「一生に一度の出会いを大切にする」という意味で使われます。
また、「お点前(おてまえ)」は本来は茶道の作法を指しますが、今では何かの技量や作業を丁寧に行う場面でも使われます。

茶用のお茶と抹茶用のお茶の違い
緑茶用のお茶と抹茶用のお茶は、栽培方法や製造方法に違いがあります。
緑茶用の茶葉は日光を十分に浴びて育てられるのに対し、抹茶用の茶葉(碾茶・てんちゃ)は「被覆栽培」と呼ばれる方法で育てられます。
これは収穫前の数週間、覆いをかけて日光を遮ることでテアニンなどの旨味成分の含量を引き出す栽培方法です。
※玉露など、この限りではない製茶法の緑茶もあります
製造方法も異なり、緑茶は細胞を壊して発酵を進めることなどを理由に摘んだ茶葉を蒸して揉んで(柔捻)乾燥させるのに対し、
抹茶は蒸した茶葉を揉まずに乾燥させた後、石臼で挽いて粉末にします。

道の歴史
茶道の歴史は、鎌倉時代に中国から禅宗とともに茶が伝えられたことに始まります。
この時期、中国では既に茶を飲む習慣が存在しており、特に禅僧が精神修行の一環として茶を用いるようになりました。
日本においても、禅僧たちが中国から茶を持帰り、寺院での修行の際に用いるようになったのが最初のきっかけです。
特に臨済宗の僧侶たちが、茶を精神を落ち着けるための道具として使っていたとされています。

室町時代の茶道
室町時代に入ると、茶が一般の人々にも広がり始め、茶の文化が発展します。
この時期、村田珠光(むらたじゅこう)が「侘び茶」の精神を確立しました。
侘び茶は、豪華さや派手さを排し、簡素で質素な美を追求する考え方です。
村田珠光は、茶を通じて精神的な静けさを重視し、茶室や道具にも簡素で無駄のない美を追求しました。
侘び茶の理念は、その後の茶道に大きな影響を与えました。

千利休の革新
その後、千利休(せんのりきゅう)が茶道を大きく発展させました。
利休は、村田珠光の侘び茶の精神をさらに深化させ、茶道をより体系的な哲学として確立しました。
利休が茶道において重要視したのは、シンプルさと調和、そして「和敬清寂(わけいせいじゃく)」の精神です。
これは、和やかにお互いを敬い、心を清め、静かな心で茶を楽しむという考え方です。
また、利休は茶室や茶道具の選び方にも深いこだわりを持ち、茶道の形式を整えました。

利休は茶道の本質を「無駄を省くこと」と「静けさの中にこそ真の美があること」に見出し、それを茶道における礼儀や作法に反映させました。
彼の茶道は、単にお茶を点てるという作業にとどまらず、精神性を高め、心を清らかにするための手段として位置づけられました。

利休の教えとその影響
千利休の教えは、単なる茶道の形式にとどまらず、日本文化全体に深い影響を与えました。
利休は茶道を通じて「一期一会(いちごいちえ)」という言葉を広めました。
この考え方は、どんなに短い時間であっても、出会いの一瞬一瞬を大切にし、全力で向き合うべきだという哲学を含んでいます。
利休の茶道は今日でも多くの茶人に受け継がれ、日本文化の精神性を象徴するものとして尊ばれています。

江戸時代以降の茶道の発展
江戸時代に入ると茶道はさらに多くの流派に分かれ、各流派ごとに特色ある茶道が発展しました。
代表的な流派には、茶道の基本となる「裏千家」「表千家」「武者小路千家」などがあります。
それぞれの流派は千利休の思想を基盤にしながらも、地域や時代に応じた独自の形式や作法を発展させました。

江戸時代には、茶道が広く一般にも普及し、武士や町人の間で盛んに行われるようになりました。
特に、茶道が庶民文化としても深く根付いた時期です。
また茶道は「道」として、単なる技術の習得ではなく精神修養や自己の成長の一環として捉えられるようになりました。

現代の茶道
現代においても茶道は日本の伝統文化として大切にされています。
現代の茶道は、茶室の作法や茶道具の使い方を学ぶだけでなく、茶道を通じて「和の心」を育み、精神的な豊かさを追求する場として受け継がれています。
また、茶道は日本だけでなく、海外にも広がり、世界中の人々に日本文化の深さや美しさを伝えています。