工事の様子
こんにちは!
今回はトイレ工事の様子をお伝えします📸
アンケートさせていただいている「夏休みのブログのテーマ」でもお声がけをいただいておりますので
途中経過をお伝えさせていただきます☺
さて、前回のお伝えでは解体が終わってこんな感じでした!
そこから着々と工事が進んでおり、今はこんな感じ!
基礎の準備と水道関係の配管が進んでおります(`・ω・´)ゞ
毎日お暑い中、業者のみなさまにお世話になっております!
さて、こちらと並行して建築の準備も着々と進んでおります
今回は工期や仕上げの関係で大工さんの手刻みで柱を加工していただいております😲
(建築をご存じの方はどれくらいレアなことかわかっていただけると思います笑)
現代の建築は”プレカット”という図面データから機械で削り出す工法を取ることが基本のなか、とても貴重な場面となります
まずは墨付け!
図面から正確に寸法を割り出して、柱を刻むための印をつけていきます
もうこの時点ですごいんですよね
毎日興味津々です
この「と」「二」は住所みたいなもので、「いろはにほへと」と「漢数字」ブロックに分かれて使われる場所を表しています
要は「”と”番地”二”丁目」みたいな見方をします
囲碁の碁盤や札幌の住所みたいなイメージですかね
ほぞ取り!
実物を初めてちゃんと見た👀
こういう加工ができるの
これは角のみ
先ほどのほぞ(でっぱりの部分)が入る穴を開ける機械🤖
継ぎ手の加工
腰掛け鎌継ぎの凸部分を作っています
いろいろ自分でやってみてるけど、これはできないと直感が言っている…笑
すごすぎる
ということで、今回はここまでです
保護者の皆さまにおかれましては、工事についてご理解をいただきありがとうございます
また、ご期待のお声もたくさんいただきとても嬉しく思います
またちょこちょこお知らせさせていただければと思います!
お時間のある際にご覧ください
よろしくお願いします🙇
🔨プレカット工法と柱の手刻み
今回、園舎のトイレ工事では「手刻み」と呼ばれる昔ながらの方法で柱がつくられました。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、これは大工さんが一本一本の木材を手作業で加工していく技術のこと。
柱や梁の形に合わせて、のみやノコギリ、カンナ、そして「ほぞ取り」や「角のみ(かくのみ)」といった専用の道具を使って接合部まで細かく削り出す、まさに職人の技が光る伝統工法です。
この「ほぞ」というのは、木と木をつなぎ合わせるために突起と受け口を組み合わせる技術のことです。
現代の建築ではあまり意識されなくなりましたが、木造建築の丈夫さは、こうした見えない部分の丁寧な加工に支えられています。
■ プレカット工法とは?
一方、今の建築現場では「プレカット工法」がほぼ主流となっています。
設計図をもとに、コンピューター制御の機械が自動で木材を切断・加工し、現場ではパズルのように組み上げような工法です。
工期も早く、打合せさえしっかりしておけば正確で、コストも抑えやすいという点で、特に現代の住宅建築では欠かせない存在です。
手刻み用のほぞ取り機や角のみなどの機械そのものが、現代ではほとんど使われなくなってしまっていて、設備として残っている現場は全国的にもごくわずかだそうです。
僕自身、今回の工事を通じて実際に手刻みが行われている様子を目にするのは初めてに近く、とても貴重な経験でした。
■ 手刻みのすごさ
・継ぎ手や仕口の自由度が高い
→ 手作業のため、プレカットではでは難しい細やかな加工も可能です。
機械だと「すかすか」であったり「ぎちぎち」であったりする中「ちょうどいい」加工ができるそうです。
また、技術があれば複雑な構造や意匠にも対応できます。
・伝統技術の継承
→ 木と向き合う感覚や職人の経験は、何よりも価値のある「文化的財産」と言えるかもしれませんね。
■ プレカットにも良さがある
もちろんこれだけ採用されているのですから、プレカットにも多くのメリットがあります。
・工期が短くなる
・コストを抑えやすい
・現場でのミスが減る
・現代のスピード感ある建築においては、非常に理にかなった方法です。
(そもそも手刻みをできる職人さんが限られる、、、)
■ 手刻みができる人は、いま…
手刻みができる大工さんは、今や非常に希少な存在になっています。
機械化・工業化が進むなかで、伝統的な技術を身につける機会が減ってしまったからです。
現在でも、神社仏閣の修繕や古民家の再生工事など、特別な建物には手刻みの技術が必要とされます。
そうした現場で活躍する職人さんたちは木と建築を深く知る、数少ない「技術の継承者」とも言えますね。
こういう元来の「基礎(手刻み)」を技術として知っている方の「応用(プレカット)」の利用は建築において厚みが違うのではないかとも思うのです。
そして、今回園の工事に携わってくださった大工さんもまた、そうした貴重な存在です。
「今だからこその手刻み」は未来に向けて技術と精神を受け継いでいくという意味でも、大きな価値があると感じています。
■ 木のぬくもりと、人の手のあたたかさ
完成したトイレの柱にも、ぜひ注目してみてください。
(ほとんど壁の中に入ってる縁の下の力持ちですが、)
人の手がよりたくさん入っている分、ほんの少しだけ、建物の表情がやさしくてあたたかく感じられるかもしれません。
ぜひ完成を楽しみにしていてくださいね。