紹介しきらなかった写真②
こんにちは!
今回は紹介しきらなかった写真②です📸
年少さんもクレヨンの使い方がとても上手になりました👏

年長さん
ひらがなも後半に入り、画数の多いものや形の取りづらいひらがなにも挑戦💪

年長さん
音読の時間📖
ひらがなが読めるようになって、声に出して文章を読む練習です

音読について
かなやま幼稚園では年長さんで、テキストを用いて「音読」の時間を作っています。
小学校でも課題としてよくある「音読」ですが、幼児期から学童期の子どもにどんな効果があるのか考えてみたいと思います。
■ 音読って、いったい何がいいの
音読の作業、見た目は地味です。
机に座って、教科書を開いて、声に出して読む。
なのに、教育の世界ではずっと残っている。
それは音読が、いろいろなことに作用しうる基礎トレーニングだからです。
人間が文字を言葉に出して「読む」間には、実は同時にいくつもの処理が行われています。
・文字を視認する
・視認した文字を音に変える
・意味を取りながら次の文へ進む(理解)
・句読点で息継ぎして、抑揚をつけて発する
ここで言う音読は、この全部を一気に使います。
しかも、声に出すからなかなか誤魔化しがききません。
また、黙読だけだと、分かった気になれてしまうことがあります。
大人でも”読んだのに、何も頭に残ってない”ことありますよね。
■ 脳内の余裕ができる
音読の大きな効き目は、読む力の「自動化」を進めることです。
最初は、1文字ずつ拾って、つっかえて、戻って、を繰り返します。
そこから繰り返しで、読む動作が少しずつ滑らかになります。
読む動作が滑らかになると、脳の空き容量が増えます。
結果、読む動作が自動化されると、内容を考える余裕が生まれて内容の理解が深くなります。
例えるなら車の運転。
運転を始めたばかりの人は、ウインカー、ミラー、速度、標識、いろいろな情報で頭がいっぱいですよね。
でも慣れると、会話しながらでも運転することができるようになるみたいな。
■ 音読は「声の学習」でもある
また、音読はただ読むだけに見えて、実は言葉のリズムや文章の呼吸を体に入れる練習でもあります。
・句読点で止まれるか
・「。」でちゃんと終われるか
・「、」で急ブレーキにならないか
・疑問文が疑問の体をなしているか
こういう部分はテストには出ずとも、ゆくゆく作文や発表、会話の説得力に効いてきます。
そしてもう一つ大事なのが「耳」。
自分の声を自分で聞く。
間違いに気づく。直す。
これはメタ認知(自分を客観視する力)の入り口にもなります。
■ 小学生の音読
少し話を将来に進めて。
語弊を恐れずに言えば、小学校の音読について、”目的が迷子”になっている様子が見られます。
音読カードに毎日のハンコ、保護者のサイン、回数、チェック欄。
やっていることは音読なのに、大人や子どもが感じるのは文章ではなく、提出への義務感や焦燥感になってしまいかねない。
いろいろな事情があっても、音読カードは平等にニコニコはしてくれません。
音読は良い学習になりえるのに、
「音読の目的がわからない」
「保護者がどういう視点でみればいいのかわからない」
ここらへんを解きほぐすだけで保護者の方、お子さん、音読の三点の距離感がぐっと変わってくると思います。
■ ご家庭での音読がいい理由
ご家庭での音読が良いのは、なによりも正誤より、その場の空気感を作れるところです。
学校だと、集団での活動ですのでどうしても他社の目や評価が表面化しています。
速さ、間違い、態度、回数。
もちろん緊張感の中で発表する経験は必要ですが、子どもはこれら周囲の空気を敏感に感じ取ります。
しかし、ご家庭だと音読をコミュニケーションにできます。
子どもは学校で頑張り切ったあとかもしれません。
「読み進まなくてじれったいな」と感じることもあるかもしれませんが、小学生の子どもはまだまだ成長の途中です。
ご家庭ではぜひ保護者の方が味方になって接してあげてください。
もし音読が苦手な子がいても
・初めての文章は止まらず読めたら合格
・「。」でちゃんと止める
・終わってから、ここだけもう一回やってみよう
このような小さな成功体験の積み重ねが音読を「嫌な課題」から脱却させます。
なんにせよ、こういったものは続いた方が強いです。
長距離走や筋トレなどと同様、継続が大事です。
■ 最後に
音読は、読む力の土台を固めるよいトレーニングとされています。
滑らかに読む力は、理解する力の余力を作ります。
そして家庭では、音読は学習と同時に親子の会話の入口にもなりえます。
学校の音読が、「提出が目的」になりそうなときこそ、家では音読をもう一回“言葉の時間”にしてみる。
子どもにとっては読む力だけではなく、”文章が楽しい”きっかけにもつながるかもしれません。