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かなやま幼稚園ブログ

園のようす

紹介しきらなかった写真③

こんにちは!
今回は紹介しきらなかった写真その③です📸

さて、卒園も近くなってきた年長さんは
思い出に残るような壁面制作をしているようです🌈

年少さんのねんど遊び!
みんなそれぞれテーマをもって遊んでいました☺

ひよこちゃんのようす🐤
12月にはすっかり幼稚園に慣れて、楽しく活動している様子が見られましたね☺
3学期も楽しく幼稚園に来てね!

晦日って何?
12月31日は大晦日。
今では「カウントダウンの日」という印象も強いですが、本来の大晦日は、ただの年末ではなく、日本の暦の感覚と、神道と仏教の習わしが重なってできた「年を改めるための大切な区切り」です。

大晦日を理解すると、お正月が「ただの連休」ではなく、昔から続く“迎える行事”だという面が見えてきます。

■  大晦日の名前の意味 
まず言葉から。
「みそか」はもともと「三十日(30日目)」を指す言葉で、転じて「月の最後の日」を意味するようになりました。
だから毎月の最終日が「みそか」で、12月の最終日だけが特別に「大晦日(おおみそか)」だそうです。

もう一つ、昔の呼び方に「つごもり」があります。
これは旧暦(太陰太陽暦)の感覚とつながっていて、月の満ち欠けを基準にしていた時代、月末になると月がだんだん見えなくなっていきます。
月が隠れる状態が「月隠り(つきごもり)」で、それが変化して「つごもり」と呼ばれるようになった、という説明が一般的です。

つまり大晦日は、単に「12月の終わり」ではなく、もともとの言葉のイメージとしては「月が見えなくなるほど暗い夜=区切りの夜」というニュアンスを持っているようです。

大晦日は「古い年を除く日でもある 
大晦日には別名があります。
それが「除日(じょじつ)」です。
意味はシンプルで、古い年を除き去り、新しい年を迎える日。だから大晦日の夜は「除夜(じょや)」と呼ばれます。

ここがポイントで、日本の年末は「振り返って終わる」というより、「古いものを除いて、年が“改まる”状態を作る」ことに重点がありそうですね。
言い換えると、年越しは“自然に来る”のではなく、“迎えられる形に整える”ものだったようです。

■  大晦日と大掃除
年末といえば大掃除。
これも「片付けの都合」だけではなく、由来としては年神さまを迎える準備だそうです。

年末の掃除の源流としてよく挙げられるのが「煤払い(すすはらい)」です。
平安時代の宮中行事にさかのぼるとされ、年末に建物の煤やほこりを払って清める意味があった、と説明されています。

そして「正月事始め」と呼ばれる、正月準備を始める日が12月13日とされる地域・伝承も多く、神社仏閣で煤払いの様子が今もニュースになることがあります。

つまり、大掃除は本来「新しい年を迎える場所を清浄にする」ための行為が現代にも残ったものなんですね。

しめ縄と門松は何のため?
お正月が迫るにつれ、次は「迎える準備」です。
ここで登場するのが、しめ縄(注連飾り)と門松。
神社本庁の解説でも、お正月は「歳神さま(年神さま)」を迎える行事として説明されています。

しめ縄(注連飾り)は、年神さまを迎えるために家が清浄であることを示すしるし、という趣旨で説明されます。
門松はさらに分かりやすくて、年神さまが家を見つけるための目印、そして神さまが降りてきて留まる「依り代(よりしろ)」としての役割があるそうです。

ここまでを一言でまとめると、
大晦日は「家の内側を清めて、年神さまを迎える舞台を整える日」だった、ということですね。

■  年越しそばはいつから? 
年越しそばも、「なんとなく食べるもの」ではなく、いくつもの意味が積み重なって残った風習のようです。

由来の一つとして、江戸の町で月末にそばを食べる「晦日そば」があり、それが年末にも広がった、という整理がされています。
呼び名も「晦日そば」「運そば」「年越しそば」などが混在し、次第に「年越しそば」が定着したとの説明があります。

意味については諸説ありますが、よく語られるものは例えばこういうものです。
・そばが細く長いので、長寿や家運長久を願う
・切れやすいので、一年の苦労を断ち切って持ち越さない

そして、ちょっと面白い話として「金運」の説もあります。
金銀細工の職人が、飛び散った金粉を集めるのにそば粉を使ったことから、金運と結びついた、というお話もあります。

つまり年越しそばは、願いの食文化。
食べ物に“年越しの意味”を持たせて、家族で同じ行為を共有することで、「年が改まる」感覚を暮らしに定着させてきた、と言えますね。

■  除夜の鐘はなぜ108回?
大晦日の夜の風景として欠かせないのが「除夜の鐘」。
108回つく理由は、仏教で人間には108の煩悩があるとされ、それを一つずつ払う、という説明が最もよく知られています。

また、除夜の鐘の起源については、中国(宋の時代)に起こり、日本には鎌倉期に伝わり、のちに広がった、といった説明が見られます。

ここが日本の年越しの面白いところで、
家を清め年神さまを迎えるという神道的な「迎春」の流れの横で、
煩悩を払い心を整えるという仏教的な「除夜」も並走している。

大晦日は、生活と信仰の両方から「新年を迎える準備」が組み立てられてきた日なんですね。

■  初詣の原型 「年籠り」と年をまたぐ参拝
年末年始の参拝にも、昔の形があります。
「年籠り(としごもり)」という、大晦日から元旦にかけて神社に籠って年神さまを迎える風習が、初詣の起源の一つとして語られます。
そこから、大晦日の「除夜詣」と元旦の「元日詣」に分かれていった、という説明も見られます。

今でも「二年参り」といって、年をまたいでお参りする形があるのは、この流れの現代版とも言えます。

おわりに
大晦日は、1年の最後の日であると同時に、新しい年を迎えるために、暮らしを整える日です。

言葉としては「晦日=月が隠れる日」から始まり、
行為としては「煤払い・大掃除」で清め、
しめ縄や門松で年神さまを迎える準備をし、
除夜の鐘で心の区切りをつけると。

大晦日とは、日本人が「年が改まる」ことを大切にしてきた、その文化の凝縮のようですね。
大晦日は「終わりの日」ではなく「迎えるための日」だったということで、本年の幼稚園ブログを締めさせていただきたいと思います。
本年も一年間ありがとうございました。