- KANAYAMA BLOG -

かなやま幼稚園ブログ

園のようす
/

いいよなあと思う

突然、こんな話ですみません。

 

ふと思ったのです。

 

子どもたちが一生懸命に何かに取り組んでいる姿って、いいよなあ、と。

運動会に向けて練習を重ねる子どもたちや、日々の活動に夢中になっている子どもたちの姿を見ていて、そんなことを考えていました。

 

私たちは仕事としてお子さんをお預かりしている立場ですから、こんなふうに少し客観的な感想を述べてよいものか、迷うところもあります。

 

もちろん、子どもたちの安全を守り、成長を支え、よりよい教育や保育を提供していく責任があります。

 

それは大前提として、子どもたちが一生懸命に何かに取り組んでいる姿というのは、なんともよいものだなあと感じるのです。

 

■青春とは少し違うけれど

一生懸命に走ったり、友だちと力を合わせたり、できなかったことに何度も挑戦したり。

 

そんな姿を見ていると、どこか青春の一場面を眺めているような気持ちになることがあります。

 

もっとも、幼児期の子どもたちに青春という言葉を当てはめるのは、少し違うのかもしれません。

 

そこにあるのは、むしろ幼児期ならではの無垢さなのだと思います。

 

楽しいから夢中になる。悔しいからもう一度やってみる。友だちが頑張っているから、自分も頑張ろうとする。

 

もちろん、大人に褒めてもらいたい気持ちもあるでしょうし、思うようにいかず、嫌になってしまうことだってあります。

 

それでも、その瞬間に感じている喜びや悔しさ、何かに向かおうとする気持ちは、子どもたちにとって紛れもなく本物です。

 

まだ自分の気持ちを上手に言葉にできないこともある年齢だからこそ、表情や仕草、体いっぱいの動きから伝わってくるものがあります。

 

■用意できるものと、できないもの

幼稚園で行っている行事や活動の多くは、私たち大人が計画し、環境を整え、子どもたちに経験してほしいことを考えながら設定しているものです。

 

運動会であれば種目を考え、練習の機会を設け、発達や経験に応じて取り組めるように工夫します。

 

教育の専門的な言葉では、こうした子どもの経験を支える働きかけを「環境構成」や「援助」と呼ぶことがあります。

 

ただ、私たちが用意できるのは、あくまでも活動の機会や環境です。

 

そこで子どもたちが何を感じ、どれほど夢中になり、どんな気持ちで頑張ろうとするのか。そのすべてを大人が決められるわけではありません。

 

先生に言われたから取り組んでいたことが、いつの間にか自分からやってみたいことに変わっている。

 

最初はそれほど乗り気ではなかった子が、友だちの姿に刺激を受け、だんだんと積極的になっていく。

 

そうした変化を目の当たりにすると、活動を設定したのは私たちであっても、そこで生まれているものは、間違いなく子どもたち自身のものなのだと感じます。

 

■何ごとにも代えられない風景

大人になると、何かに取り組む際にも、結果や効率、周囲からの評価など、いろいろなことを考えるようになります。

 

もちろん、子どもたちにも競争心や承認欲求はありますし、幼児期のすべてが純粋で美しいというわけではありません。

 

けれども、目の前のことにあれほど夢中になれる姿には、大人が忘れかけている何かがあるようにも感じます。

 

一生懸命に走る姿も、何度も挑戦する姿も、できたことを友だちと喜ぶ姿も。

 

それ自体が、見ていて本当によい風景なのです。

 

何か特別な成果を残したから価値があるという話ではありません。

 

その時、その場所で、その子が夢中になっていたという事実に、十分な価値があるように思います。

 

そして、こうした時間は、あとから同じものを用意しようとしても、決して再現できるものではありません。

 

写真や映像に残すことはできても、その瞬間の子どもたちの気持ちや、そこに流れていた時間まで保存できるわけではないのです。

 

■この仕事をしているからこそ

私たちは日々の仕事の中で、子どもたちの成長や活動を見守っています。

 

当然ながら、楽しいことは多くあると率直に感じるものの、同時に責任や難しさを感じる場面も多くあります。

 

それでも、これほど間近で、一人ひとりが何かに夢中になり、頑張り、成長していく姿に立ち会える仕事というのは、そう多くないのではないでしょうか。

 

その意味では、私たちはずいぶんと恵まれた立場にいるのかもしれません。

 

子どもたち自身は、誰かに感動してもらおうと思って頑張っているわけではないでしょう。

 

ただ、その姿を見ている私たち大人が、勝手に感心したり、うれしくなったり、ときには胸を打たれたりしているのです。

 

これもまた、幼児教育という仕事に携わることの、一つの醍醐味なのだと思います。

 

子どもたちにとっては、いつもの幼稚園で過ごす、いつもの一日。

 

けれども、その何気ない一日の中には、何ごとにも代えられない時間が確かにあります。

 

そんな風景に日々立ち会えることを、当たり前だと思わずにいたいものです。

これからもぜひ、保護者のみなさんと子どもの成長を共有できたら。

やっぱり、いいよなあと思うのです。